こんにちは。カルメンです!今回は私が子どものころの、メキシコでの恐怖体験をお話しようと思います。サン・フアン・チャムラという村での体験談です。
マヤ遺跡・チアパス州・メキシコ
子どもの頃の記憶
子どもの頃に恐怖感を味わった記憶をたどってみました。遠い昔のことであるけれど、その村の名前が「チャムラ」であることと、その村に行くために、「クリストバル・デ・ラス・カサス」という町に泊まったことは覚えていました。メキシコに住んでいた頃の話です。
調べてみたら、「聖なる」が抜けてましたね。「サン・クリストバル・デ・ラス・カサス」と「サン・フアン・チャムラ」でした。
「サン・クリストバル・デ・ラス・カサス」はメキシコのチアパス州の都市で標高2,200mの山の中にあるスペイン植民地時代の雰囲気が色濃く残っている町です。私の記憶の中にあるのは、ホテルの中の寒さ、部屋にあった暖炉の燃える火です。
そこから10kmのところに、「サン・フアン・チャムラ」があります。メキシコの警察も軍隊も入り込めない、Tzotzil Maya族の自治体で、言語もスペイン語は使われていません。
私たちは町のセントロ(中心)にある教会へ行ってみました。外側はスペイン人が征服時に建設したであろう、教会ですが、中に入れば、明らかにそこは、キリスト教の世界ではありませんでした。子ども心に怖かったです。洞窟に入ったように薄暗く、先が見えませんでした。
床が土なのです。上の方に微かな光が漏れていて、窓があったのでしょうが、まるで森の中で木漏れ日が射しているかのように見えました。薬草の匂いが立ち込めていて、火を焚いている煙がもやのようにあたり一面漂っているのです。
人々は皆、黒い装束を身にまとっていて、腰に付けた細い紐には、赤や黄色などの色が混ざっていた気がします。下に白い生地のものも付けていたかもしれません。
アジア人など、多分見たこともなかったし、存在すら知らなかったのかもしれません。子どもたちに追いかけられて慌てて車に乗ると、なんと、たくさんの子供たちが、窓中に顔をへばり付かせてきたのです。みんな笑顔なんですよ。笑顔なんだけど・・・
吐く息が窓ガラスに・・・多分生まれて一度もお風呂などには入ったこともないであろう彼らの手は油脂だらけで、窓ガラスには手の跡と口の跡だらけに・・・窓両側と後と前にも・・・完全に檻の中の動物状態・・・
その後父は、村の偉い人だったかに、「これからここで、殺人の裁判が始まるから、よそ者は出ていくように」と忠告されたそうです。もちろん、しっぽ巻いて逃げました。
インターネットで調べてみると・・・
私の中では、教会の中は、黒魔術の世界という印象を持っていました。今回記事を書くに当たり、初めて、インターネットで調べてみました。教会の中、写真を撮るのは禁止されていると思っていたのですが、ありましたね。
私が思っていたより、ずっと明るくて、教会の中も、とりあえず、「森の中」ではなく、「建物の中」のように見えます。
下が土だと思っていたのが、緑の草が敷かれているようですね。もう、何十年も前の話ですから、「サン・フアン・チャムラ」が変わってきているのかもしれません。私自身の記憶も、恐怖心を抱いたことから、暗いイメージになっていたのかもしれません。
好奇心いっぱいの子どもたちに取り囲まれて、何が怖かったのかとも思うのですが、怖いと思ってしまいましたねー。この記事を書いたおかげで、ちょっと怖くなくなりました。
まとめ
昔の怖かった記憶を掘り出して、記事にしてみました。メキシコは16世紀にスペインに征服されてから、どんなに小さな村にも教会が建てられました。国民のほとんどはカトリック教徒だとはいうものの、征服されきっていない部分もいまだにあるんじゃないかという気がします。