こんにちは。カルメンです!今回は寅さんの映画(男はつらいよ)でおススメのもののご紹介です。池内淳子がマドンナ役です。寅さんの映画、大好きですが、中には「子どもと見るのは良くない」と思うものもあります。第8作の「寅次郎恋歌」はいろんな意味でいい映画だと思いました。
寅さんの映画でおススメ(池内淳子がマドンナ)
男はつらいよ・第8作・寅次郎恋歌
「男はつらいよ」第8作の「寅次郎恋歌」を見ました。「男はつらいよ」シリーズは大好きでずいぶん見ていますが、この池内淳子がマドンナ役の「寅次郎恋歌」、とても良かったので、私なりの感想を書いてみようと思います。
上の写真、なぜりんどうの花かというと、この映画の中でキーワードとして何度も出てくるのです。秋の花です。ちょうどお月見の頃の設定で、季節感あふれる内容です。もちろん、美しい満月も出てきます。ちなみにりんどうの花言葉は「あなたが悲しいとき愛する」です。
私はディズニーの映画も好きです。ロマンス、そしてハッピーエンド。パーフェクトですよね。寅さんの映画も、いつもロマンスがあるから好きなのかもしれない。でも、寅さんの映画は決してハッピーエンドにならないと知っています。知っていてなぜ好きなのでしょうね。
寅さんは好きな女性に振られるときと、自分から身を引くときがあります。今回のこの「寅次郎恋歌」では、自分から身を引きます。そこが「男はつらいよ」ってとこなんですね。そこがかっこいいというか、粋。
「何かお困りのことがおありでしょうか?金で済むことなら…金で済むことなら…」と寅さんは一人つぶやいています。池内淳子扮する喫茶店オーナーの貴子は騙されて、借金を背負ってお金に困っているのです。
そんな貴子に思いを寄せている寅さんは、どんなに借金を肩代わりしてあげたいことでしょうか。でもできないでしょ?お金がないんだから。それから必死になってお金を工面しようと、的屋として道端でものを売ろうとする。でもダメ。お金なんてそう簡単に稼げない。
それで寅さんは考えるわけです。自分にできることは何だろうかって。そして思いついたことを貴子に言いにいく。「何か困っていることはございませんか?指の一本や二本、片足片腕位でしたらなんてことありません。どっかに気に入らねぇ奴がいるんじゃないですか?」と。
話し込んでいるうちに、貴子は寅さんと一緒に何もかも捨てて旅に出たいということをしきりにいいだすのです。あなただったらどうしますか?あなたが寅さんのような旅ガラスだったとして、思いを寄せる人に「何もかも捨ててあなたに付いていきたい」と言われたら?
彼女は苦しさから逃げようとしているのですよね。でもそれは解決策ではない。寅さんというのは、映画の中では「常識はずれ」の人間というような設定になっていますが、そんなことはないと思います。いつも大切なことが何なのかよくわかっている人だと。
ちょっとネタバレが過ぎましたか?他にも興味深い部分たくさんあります。「本当の人間の生活」とは何なのか?という問いかけがこの映画の底流にあります。「人間の運命とは?」とか。でも結局、寅さんは旅ガラスのままでいいんだよ、なんて、そんな結論なのかな。
ところで、寅さんと貴子が劇的に出会う喫茶店でのバックミュージック、ショパンの「別れのワルツ」として知られている曲です。「やるせない想い」と「別れの予感」を匂わす、「りんどう」や「お月見」も合わせて、心憎い演出だと思いました。
寅さんの映画でおススメ(男はつらいよ)・まとめ
寅さんの映画、大好きです。今回、池内淳子がマドンナ役の、第8作目、「寅次郎恋歌」を見てすごく良かったので良かったら見てみてください。おススメです。
今回、寅さんが婚活をしようと思ったのですね。「婚活」という言葉はその当時まだありませんでしたが。でも、いろいろありますよね、人生って。一筋縄ではいきませんよね。